レジの不正・空打ち｜手口や盗難・横領の対策・防止方法を解説

店舗の犯罪というと、万引きや強盗が真っ先に思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

しかし、実際のところはスタッフによる空打ちや不正によってレジのお金を抜き取られることも決して少なくありません。

今回は、レジで行われる不正の手口や対処法・実際に不正が発生してしまった時の流れについて解説します。
レジの不正に対処できるおすすめ製品も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

レジでよくある不正の手口6選

まずは、レジで行われることが多い不正の手口について解説します。

• 取引履歴の消去（レジのVOID操作）
• レジの空打ち
• レジを通さずに商品を渡す（知り合いと協力）
• 釣銭を全額渡さずに一部を着服
• ドロワーや金庫内の現金を抜く
• レジのトレーニングモードを使った不正

取引履歴の消去（レジのVOID操作）

レジの不正として、代表的な手口のひとつです。レジに会計登録を行った後その取引履歴を削除し、消去した分の現金を着服する方法になります。履歴の削除はVOIDの処理が必要なので、誰でも操作できるわけではありません。

VOIDは多くの場合、店舗責任者やレジ締めを担当するベテランスタッフのみが知り得る情報です。

VOIDの管理が甘い・店舗責任者が不正を働く人間であった場合に生じやすくなります。

レジの空打ち

レジの空打ちも、事例として多くあげられる手口です。空打ちでは、一部の商品をレジに通さなかったり現金を受け取った後に商品を取り消すことで発生した差額を着服します。取引履歴には商品取り消しとして残るため、一見すると現金の着服に直結しづらい犯行です。

また、オーダーエントリーシステム（ハンディ）を使った事例も見受けられます。

これらの事例は、お客様がレシートの合計金額を見ることで発覚することが多いです。
しかし、お客様も会計を信じ切っており、気づいた時には複数回にわたって行われていたということも珍しくありません。

レジを通さずに商品を渡す（知り合いと協力）

レジの空打ちとも関係してきますが、知り合いと協力してレジを通さずに商品を渡すという手法をとる場合もあります。この場合、万が一お客様にレシートを見られて発覚するというリスクもありません。

不正を働いたスタッフとその知り合いは、タダで商品を受け取ることができてしまうのです。

また、廃棄と在庫の区分けが難しいばかりにスタッフが悪気なく商品を食べてしまうといった問題もあります。

釣銭を全額渡さずに一部を着服

わざと釣り銭を少なく渡し、差額を着服するという手法もあります。100円玉や50円玉といった色が似ている小銭をすり替えて渡す手口がほとんどです。

レシートと同様、よく確認せずに財布に入れるお客様が多いという心理を狙っている悪質な行為になります。

万が一バレたとしても、うっかりミスとして謝罪・差額を渡せば問題にならないので常習化しやすいのです。
特に日々のレジ締めを行っていない店舗であれば、金額が大きくなってしまい、より深刻化しやすいでしょう。

ドロワーや金庫内の現金を抜く

現金が入っているドロワーや金庫から直接お金を抜いてしまうケースも珍しくありません。

この場合、当然のことながらレジ締めで差異が生じるため早期に発覚しやすいです。

「目の前に現金があるから」という安易な気持ちで行ってしまう事例といえます。

レジのトレーニングモードを使った不正

非常に稀なケースではありますが、POSレジのトレーニングモードを使った手口もあります。

トレーニングモードとは、実際のレジシステムを使って使い方を練習する機能です。
通常時と同じようにレシート発行もできますが、あくまでも会計のシュミレーションとなります。

そのため、通常モードに操作ログは残りません。この仕組みを利用して通常の会計をトレーニングモードで操作し、お客様から預かった現金を丸ごと着服してしまいます。

通常モードとトレーニングモードは画面を見ないと分からないので、スタッフ同士の意識づけが重要です。

レジの不正防止対策に有効な方法8選

ここからは、レジの不正を防止するための有効な対策方法について解説します。

• まずは店長・オーナーのレジ点検回数を増やす
• 毎日棚卸をする（毎日在庫管理する）
• レジが映る防犯カメラを導入する
• 日頃のコミュニケーションを密にして従業員内に不正を報告してくれる味方を作る
• 入社時に誓約書を書いてもらう
• ベテランスタッフだけでレジを担当するのはNG
• POSシステム（POSレジ）を導入する
• 自動釣銭機を導入する

まずは店長・オーナーのレジ点検回数を増やす

基本的に、店長やオーナーによるレジ点検は必ず行うべき対策方法となります。店長やオーナー自身が点検回数を増やすことで、不正を働こうと企むスタッフに対する抑止力になるでしょう。

現金に差異がないことを自分の目で確認するだけで、オーナー自身が安心することができます。シフトの都合上、毎回レジ点検が行えない場合は点検項目やタイミングを定めたうえで信頼できるスタッフに任せるのがおすすめです。

また、合わせて毎朝の釣銭チェックを実施すれば、初めにいくら入っていたのかを把握することができます。

毎日棚卸をする（毎日在庫管理する）

毎日在庫管理を行うことで、ある程度の空打ち対策にはなります。

ただしこれは商品数が大きい店舗では時間がかかってしまうので、ほぼ不可能です。
また、空打ちを行っているスタッフが棚卸を担当した場合、商品を欠損・破損処理されてしまう可能性もあります。

在庫差異がデータ上から消去されてしまえば、空打ちの実態にますます気づきにくくなってしまうでしょう。

上記の理由から、在庫管理をしているから…と安易に警戒を解くのは得策ではありません。

レジが映る防犯カメラを導入する

防犯カメラをレジの操作や画面が見える位置に設置して監視する方法もあります。店舗管理者による現金チェックと同様に、スタッフがカメラの存在を認識するだけで抑止力として有効です。

デメリットとしては全ての時間映像チェックを行うとなると、時間と労力が必要になってしまう点でしょう。さらにカメラの角度を熟知したスタッフであれば、見えない角度で不正を働く可能性もあるのです。

対応策として、スタッフも知り得ない位置にカメラを設置しておくことがあげられます。死角をカバーしつつ、怪しいスタッフを効率的にチェックすることも可能です。

日頃のコミュニケーションを密にして従業員内に不正を報告してくれる味方を作る

日頃からスタッフとのコミュニケーションを取ることで、不正を報告してくれる味方を作るのも方法のひとつです。
スタッフの意見を聞きつつ、万が一のことがあればすぐに教えてもらうよう伝えておくと良いでしょう。

仲良くなったスタッフはお店や上司に対する忠誠心が高まりやすく、その人自身が不正を働きにくくなります。

同時に生産性の向上も期待できるので、できるだけ多くのスタッフとコミュニケーションを取ることがおすすめです。

入社時に誓約書を書いてもらう

あらかじめ作成した誓約書を読んだうえでサインしてもらう方法も有効です。主な誓約書の内容として、次の項目があげられます。

• 基本的な就業規則
• お店や企業に損害を与えないこと
• 業務上知り得た情報を外部に漏らさないこと
• 万が一故意に損害を与えてしまった場合は自身が責任を取ること

など

企業によっては、本人の他に身内など第三者のサインを必要とする場合もあります。未成年であれば、親などの法定代理人の同意は必要条件です。

万が一の際に思わぬトラブルに発展させないよう、誓約書の内容については読み合わせるなどして一緒に確認しましょう。

ベテランスタッフだけでレジを担当するのはNG

意外と感じるかもしれませんが、ベテランスタッフだけがレジを担当するのは不正の観点では避けた方がいいでしょう。特定のスタッフだけが扱えるようにしてしまうと、お金の流れが見えにくくなってしまうからです。

業務の効率化を重視するあまり、新人スタッフにレジを担当させない店舗は少なくありません。
ただし、新人だからこそ感じる違和感もあるのです。実際に、新人スタッフが感じる疑問から不正が発覚したという事例もあります。

効率化も大切ではありますが、ある程度のミスは考慮しつつなるべく多くのスタッフがレジを扱う事が大切です。結果として多くの人の目に触れることになるので、不正が起こりにくくなります。

POSシステム（POSレジ）を導入する

POSレジとは「だれが・いつ・なにを・どのくらい」といった売り上げ状況をリアルタイムでデータ化するPOSシステムが搭載されたレジのことです。

POSレジを導入することで取引履歴が詳細に残るため、不正防止におすすめです。

他にも売上や在庫管理機能も搭載しており、店舗の状況が一目でわかるようになります。
売り上げ状況・顧客管理など店舗運営を助ける機能もあるので、経営面から見てもPOSレジの導入はおすすめです。

自動釣銭機を導入する

自動釣銭機とは、お客様から預かった現金を素早く正確に計算し必要に応じてお釣りを排出する機器です。

自動釣銭機であれば一度現金を機器に投入すると、スタッフが簡単に取り出すことができなくなります。お釣りも自動計算して排出されるので、ごまかすことも不可能です。

さらに、自動釣銭機は運用方法を変えることでセミセルフやフルセルフレジとして運用できます。セミセルフレジとして運用すれば商品スキャンはスタッフが、会計はお客様が行えるようになるのです。

スタッフが現金を触る機会がなくなり、不正防止に大きく役立ちます。

今、レジで不正・空打ちが起きているかも？犯人を洗い出す方法

ここまで不正に対する予防策を解説してきました。

では、現在不正が起きている可能性がある場合、犯人を特定する方法はあるのでしょうか。以下で、具体的な方法について詳しく解説します。

疑わしきスタッフの勤務時にわざとレジ締めが合わないように差異を準備しておく

ある程度犯人の目星がついている場合には、わざとレジ締め時の金額が合わないように仕組む作戦があります。

該当スタッフがレジを担当する日に現金を少し抜いておくのです。例えば500円を抜いておいたとしたら、レジ締めでも500円の差異が生じるのが普通でしょう。

その金額が上がってこない場合は、空打ちが行われた可能性が高まります。
ただし、純粋な善意によりレジ金を合わせるスタッフもいるため、これだけでは断定はできません。あくまでも犯人のあぶり出し程度に使える方法になります。

防犯カメラ映像をチェックする

決定的な状況を抑えたい場合は、防犯カメラの映像チェックが一番です。

1日の営業時間中に時間を決めてレジ金の確認を行っている店舗であれば、どのタイミングで差異が生じたのかもすぐに突き止められます。

その時間帯の防犯カメラをチェックすることで、犯人の特定がしやすくなるでしょう。

メーカーによっては時間や日にちの指定はもちろん、検知機能を利用した視聴も可能です。重要な部分に目印が自動で立つため、見たい映像にアクセスしやすくなります。

【弁護士監修】レジでの空打ちなど、不正を行っているスタッフを見つけた時の正しい対処法

ここからは、実際にレジでの不正を行っているスタッフを見つけた際の適切な対処法について、弁護士である清水陽平先生監修のもと、解説していきます。

1. まずは冷静に当該スタッフと話し合い事実を認めてもらう
2. 横領された損害額を正確にできる限り算出する
3. 懲戒解雇の措置をとるときにもポイントあり

①まずは冷静に当該スタッフと話し合い事実を認めてもらう

不正を行っているのを見つけたら、まずは該当スタッフと話し合いをし事実を認めてもらうところから始まります。
この時になんの証拠もなく話し合いを始めてしまうと、適当な理由をつけて否定される恐れもあるので注意が必要です。

該当スタッフも、万が一のために言い訳は考えていると見ていた方が得策です。言い逃れができないよう事前に防犯カメラの映像や周囲からの証言など、できる限りの証拠を集めておきましょう。

また、話し合いの際には冷静な態度で望むのが必須条件となります。いざ裁判となった時に「脅されて無理やり濡れ衣を着せられた」と言われてしまう恐れもあるためです。余計な争いに発展しないよう、できる限り話し合いの内容を録音しておくこともおすすめします。

②横領された損害額を正確にできる限り算出する

事実確認ができたら、続いて法的な措置を取るために損害額を正確に算出する必要があります。こちらも、裁判に発展した際に明確な金額が言えないと店舗側の監督不行き届きを問われる可能性もあるためです。

その後の手続きをスムーズに進めるためにも、できる限り細かな数字を洗い出しておきましょう。

さらに該当スタッフと内容を突き合わせておくことで、余計なトラブルに発展しにくくなります。

③解雇措置にもポイントあり

通常、不正を働いたスタッフに対して店舗側は懲戒解雇の措置を取りたいと考えるでしょう。

横領などをしていたということなら懲戒解雇をすることも可能でしょう。

もっとも、金額や回数によっては懲戒解雇まで認められるか問題となる場合もあります。その場合は、あえて普通解雇を行うことも考えてみてもよいでしょう。

もっとも、普通解雇のルールとして解雇日までの日数が30日に満たない場合、店舗側は解雇予告手当を払わなければなりません（懲戒解雇であれば、解雇予告手当なく即時解雇が可能です）。

そこで、あえて普通解雇ではなく、自主退職を促し即時に退職してもらうという扱いにすることが考えられます。実際、日本では解雇の要件は厳格に判断されるため、後から解雇の有効性を争われる場合もありますが、自主退職であればそのようなおそれは相対的に低くなります。

また、不正の事実を認め損害額が洗いだされた後は店舗側が該当者に賠償額を含めた示談書を提示することが多いです。賠償額には店舗に対する慰謝料が含まれているパターンも珍しくありませんが、。慰謝料は、実際に裁判に発展した際には認めてもらえないケースがほとんどだということも理解しておきましょう。

不正防止に効果的！おすすめPOSレジ（POSシステム）7選

ここでは、不正防止対策におすすめのPOSレジを紹介します。

1. スマレジ
2. POS+
3. USENレジ
4. 東芝テックのPOSレジ
5. NECのPOSレジ
6. ワンレジ
7. ユビレジ

スマレジ

月額利用料金	0円～15,400円	導入価格例	112,780円～
対象業種	汎用	対象店舗規模	個人店～多店舗チェーン

■スマレジのおすすめポイント

• スタッフのログイン履歴や操作ログが記録される
• プレミアムプラス以上であれば自動釣銭機との連携も可能
• アクティブ店舗数38,000店舗以上を超える人気POSレジ

機能の充実度とサポートの高さが人気のPOSレジです。連携できる外部システムも充実しており、業種や規模を問わず活用できます。使いたい機能に応じてプランを選べるため、コスパが良い点も人気の理由です。

スタッフごとのログイン履歴や、操作ログが自動記録される機能も搭載しています。

また、プレミアムプラス以上であれば、自動釣銭機との連携も可能です。現在アクティブ店舗数38,000店舗を超えており、
全国で多く利用されているPOSレジといえるでしょう。

■スマレジの製品情報

導入価格例	234,160円～ ・iPad 32GB：49,800円・レシートプリンターRP-F10：45,980円・カスタマーディスプレイDSP-A01-W1：26,400円・キャッシュドロアmJ-Drawer：17,820円・iPadスタンドuniversal tablet station：3,960円・ロール紙 10巻：2,200円・導入サポートセットアップ＋トレーニング：88,000円
月額利用料金	・スタンダード：0円※1店舗のみ ・プレミアム：5,500円/月※1店舗につき ・プレミアム プラス：8,800円/月※1店舗につき ・フードビジネス：12,100円/月※1店舗につき ・リテールビジネス：15,400円/月※1店舗につき
サポート	・導入サポート※オプション（ハードウェアのお届け＆セットアップ、トレーニング、商品データの移行・登録、在庫管理 導入サポート） ・365日対応コールセンター※プレミアムプラス以上のプランのみ（受付時間：9:00～22:00） ・メールサポート（平日9:00～22:00のみ） ・無料電話相談 ・オンサイト保守※50店舗以上規模のお客様のみのオプションプラン
メーカー名	株式会社スマレジ

POS+（ポスタス）

月額利用料金	6,000円～14,000円	導入価格例	要問い合わせ
対象業種	小売、飲食、理美容・サロン	対象店舗規模	個人店～多店舗チェーン

■POS+のおすすめポイント

• グローリー300・380シリーズや券売機と連携できる
• 小売・飲食・理美容・サロンに特化したプランを提供
• 全国駆けつけサポートが標準搭載

小売・飲食・理美容やサロンに特化したプランを提供しているPOSシステムです。

導入時の初期設定や設置はもちろん、全国駆けつけや365日の電話サポートが標準搭載されています。飲食店であれば、店舗の規模に合わせてプランを選べる点も特長です。

自動釣銭機のグローリー300や380シリーズの他に、同社サービスの券売機とも連携できます。対応しているキャッシュレス決済も豊富で、不正が行われにくい環境も整えやすいです。

該当業種にとっては、欲しい機能が標準搭載したコスパの良いシステムといえるでしょう。

■POS+の製品情報

導入価格例	要問い合わせ
月額利用料金	・POS+ retail（小売店向け）：14,000円〜/月 ・POS+ food（飲食店向け）：14,000円〜/月 ・POS+ lite（小規模飲食店向け）：6,000円〜/月 ・POS+ beauty（美容・サロン向け）：14,000円〜/月
サポート	・初期設定及び設置サポート ・365日電話サポート ・全国駆けつけサポート※一部地域は別途費用が発生
メーカー名	ポスタス株式会社

USENレジ

月額利用料金	9,980円～	導入価格例	180,000円～
対象業種	汎用なら汎用	対象店舗規模	小規模～多店舗チェーン

■USENレジのおすすめポイント

• オーダーキャンセルや赤伝票の発行を確認できる「監査レポート帳票」機能
• 飲食・理美容・小売・整体院に特化したPOSシステム
• USENの同社サービスが豊富

店舗BGMなどでおなじみのUSENが提供するPOSシステムです。飲食や理美容・小売・整体院に特化したプランを提供しています。同グループのサービスが豊富で、店舗経営における環境整備をワンストップで依頼可能です。

飲食店向けプラン「USENレジ FOOD」には、不正を防止する「監査レポート帳票」機能を搭載しています。オーダーキャンセルや赤伝票の発行を記録・必要に応じて確認でき、スタッフの不正を見逃しません。

自動釣銭機との連携もでき、クリーンな職場環境を維持できるでしょう。

■USENレジの製品情報

導入価格例	180,000円～
月額利用料金	9,980円～※他のプランあり
サポート	・メニュー初期登録・設置・ソフト初期設定・LAN敷設工事 ・24時間365日専用電話サポート
メーカー名	株式会社 USEN

東芝テックのPOSレジ

月額利用料金	要問い合わせ	導入価格例	要問い合わせ
対象業種	飲食、スーパー、小売、クリニックなど	対象店舗規模	小規模～多店舗チェーン店

■東芝テックのPOSレジのおすすめポイント

• 全国1位のシェア数を誇るPOSレジ
• ハードウェア・ソフトウェアともに豊富な品揃え
• 全国120カ所のサポート拠点を設置

全国1位のシェア数を誇るPOSレジです。ハードウェアとソフトウェアともに品揃えが豊富で、あらゆる店舗で利用しやすくなっています。

全国120カ所のサポート拠点に総勢1,500人のエンジニアを配備しており、店舗のトラブルにも迅速な対応が可能です。

買い物をしながらレジ登録ができる「ピピットセルフ」など、新しいサービスも提供しています。サービスやサポートが充実している分価格は安くありませんが、信頼性の高いシステムといえるでしょう。

■東芝テックのPOSレジの製品情報

導入価格例	要問い合わせ
月額利用料金	要問い合わせ
サポート	電話サポート（平日8:30～17:30）
メーカー名	東芝テック株式会社

NECのPOSレジ

月額利用料金	要問い合わせ	導入価格例	要問い合わせ
対象業種	小売	対象店舗規模	小規模～多店舗チェーン店

■NECのPOSレジのおすすめポイント

• 同グループサービスのクラウド型監視カメラを設置できる
• POS専用機だけでなくPC・タブレットでも運用可能
• 24時間365日対応のコールセンター

NEC製のPOSレジ機器だけでなく、PCやタブレット・他メーカーのハードウェアも利用できるシステムです。

24時間365日対応のコールセンターや出張設置サービスなど、サポートも充実しています。

NECは、POSレジに限らず幅広いソリューションを提供しているのも特長です。同グループサービスにクラウド型監視カメラがあり、導入することで店内外はもちろんPOSレジ周りの監視も行えます。

クラウド型映像サービスなので、本部や店舗外でも状況の把握が可能です。

■NECのPOSレジ製品情報

導入価格例	要問い合わせ
月額利用料金	要問い合わせ
サポート	・出張設置サービス・24時間365日対応コールセンター
メーカー名	日本電気株式会社（NEC）

ワンレジ

月額利用料金	要問い合わせ	導入価格例	要問い合わせ
対象業種	飲食	対象店舗規模	小規模～多店舗チェーン店

■ワンレジのおすすめポイント

• 会計時や会計済みレシート修正時には写真撮影・顔認証を実施
• 飲食店経営者が考えたPOSレジ
• 自動釣銭機にも対応

飲食店経営20年のプロが、1,000人以上の現役オーナーの声をもとに作り上げたPOSレジです。

導入時から運用開始後まで手厚いサポートを用意しており、初めてのPOSレジでも安心して利用をスタートできます。

・製品情報：

ワンレジは不正を防ぐために顔認証機能を活用しています。打刻時はもちろん会計や会計済みレシートを修正する際にも顔認証し、写真撮影によりデータ化するのです。自動釣銭機にも対応しており、不正防止の対策を万全に行えます。

導入価格例	要問い合わせ
月額利用料金	要問い合わせ
サポート	・初期設定・設置・スタッフ講習・店長講習・本部講習 ・24時間365日対応コールセンター
メーカー名	株式会社スカイダイニング

ユビレジ

月額利用料金	6,900円～	導入価格例	95,700円～
対象業種	飲食、小売、サービス	対象店舗規模	小規模～多店舗チェーン

■ユビレジのおすすめポイント

• レジ担当者登録・変更で不正防止
• 継続利用率99％
• 防犯カメラとの連携も可能

小規模〜複数店舗・チェーン店まで幅広く導入でき、継続利用率99％を誇るPOSレジです。

月額6,900円〜とコスパもよく、導入しやすいのも特長になります。最初の1カ月は無料で利用でき、とりあえず使ってみたい方もお試し可能です。

レジ担当者登録や会計ごとに担当者変更もでき、データの記録や不正防止にも役立ちます。
また、ユビレジは連携できるサービスが豊富な点も特徴です。防犯カメラ「Safie POSジャーナル」と連携すれば、捜査状況と映像を合わせて確認できます。

■ユビレジの製品情報

導入価格例	95,700円～
月額利用料金	・1ヶ月お試しプラン：0円/月 ・プレミアムプラン：6,900円～/月 ・ユビレジハンディ（飲食店向け）：1,500円～/月 ・ユビレジ在庫管理：4,500円～/月 ・リースプラン：要問合せ ・レンタルプラン：初期費用0円 ・電話サポート：2,000円/月※導入後2ヶ月間は無料
サポート	・無料メールサポート（平日10:00～17:00） ・標準電話サポート※無料（年末年始を除いた平日 10:00〜18:00） ・電話サポートプレミアム※2,000円/月（年中無休 10:00〜22:00）
メーカー名	株式会社ユビレジ

おすすめ自動釣銭機3選

続いて、POSレジに連携できるおすすめの自動釣銭機を紹介します。

1. グローリー300
2. ECS-777
3. つりペイ君

グローリー300

■グローリー300のおすすめポイント

• 「担当者交代機能」で引継ぎ時のチェックが簡単
• 稼働履歴を確認できる「履歴参照機能」も搭載
• 装置内部や収納庫の開閉を監視しログとして残せる

自動釣銭機としてのシェア率が高いグローリー社製の代表機器である300シリーズです。

計算スピードの速さと正確さに定評があります。硬貨部と紙幣部がそれぞれ独立しており、店舗に合わせて左右の置き換えが可能です。

不正防止機能も充実しており、担当者交代機能では画面上でレジの現在の状況を確認できます。
また、過去の稼働を確認できる履歴参照機能を使えば、現金の際が発生した際も状況確認がスムーズです。

装置内部や収納庫の開閉状況も随時監視しデータ化されるので、万が一の不正も見逃しません。

ECS-777

■ECS-777のおすすめポイント

• セルフレジとしても運用できる
• 一時保留機構により現金授受のトラブルを回避
• どんな空間にも溶け込むデザイン

富士電機が提供する、使いやすさと高いデザイン性を実現させた自動釣銭機です。

スタッフによる操作の他にセミセルフレジとしても運用できます。入出金箇所は光るガイド機能がついており、操作に慣れない方にも安心です。

会計ごとに預り金を一時保管することで、現金の授受に関するトラブルも未然に回避できます。機器内の現金を自動で再計算しPOSレジに通知してくれる「精査機能」により、差異が発生しても素早く気づけるでしょう。

つりペイ君

■つりペイ君のおすすめポイント

• 小型でありながら大容量
• 導入コストが安い
• 直接手を触れる部分には抗菌処理がされている

他メーカーに比べて導入コストが安いのが特長です。通常自動釣銭機を導入するとなると100万円程かかってしまうところを、つりペイ君であれば80万円程度と安く購入できます。従来の80％のスペースで設置できるにも関わらず収納容量は2倍である点も特長です。

入出金部やタッチパネルなど多くの人が触れる部分には抗菌処理が施されており、感染症も予防できます。セミセルフレジとしても運用でき、スタッフとお客様間の金銭の授受を省ける点も安心です。

レジの不正を発見する高度な防犯カメラ3選

前述した通り、POSレジの不正を防ぐためには防犯カメラの導入も有効な手段です。
ここでは、不正防止や発見に役立つ高度な防犯カメラサービスを3つ紹介します。

1. キヅクモ【BESPRAイチオシサービス】
2. Safie
3. キャノン映像ソリューション

それぞれ詳しく見ていきましょう。

キヅクモ【BESPRAイチオシサービス】

キヅクモはAI画像分析機能を搭載した防犯カメラサービス。

人が映像をすべて確認しなくても、AIが自動で「人間」「車」「動物を」を識別可能です。

条件設定を行うことで、特定の場面だけをクリップ映像として保存しておけますよ。
例えば、セルフレジに人が近寄ったときに人を自動で検知し録画を開始してくれるので、監視業務の大幅効率化が期待できます！

加えて価格も安く、月額1,320円～始められるコストパフォーマンスに優れたサービスです。

キヅクモについて詳しくは下記よりご確認ください！

Safie

業界シェアNO.1のクラウド型録画サービスです。鮮明な映像と音声を録画でき、不正発覚時にもしっかりと事実確認を行えます。カメラの撮影範囲内で動きがあった箇所にはフラグがつき、確認ポイントを明確化してくれるのも特長です。

本社やスタッフ間での映像共有もスムーズで、レジ金の着服がしにくい環境づくりにも役立てられます。万が一不正の瞬間をとらえた場合は、その映像をダウンロードして保存しておくことも可能です。

POSレジによっては連携にも対応しており、操作履歴と照らし合わせた確認もできます。

キヤノン映像ソリューション

キヤノンが映像に特化したアクシスコミュニケーションズ社やビデオ管理ソフトのマイルストーン システムズ社と協働したサービスです。POSレジと連携することで、不審な操作の箇所を映像と共に確認できます。

これにより空打ちによくある会計の取り消し操作が正しく行われたのかも、映像と共に参照できるのです。

最適なカメラの配置や組み合わせについては、店舗の環境により異なります。詳細については、メーカーに問い合わせてみましょう。

まとめ

レジの不正として多くあげられるのが、取引履歴の消去や商品を打ったふりをする空打ちです。
また、釣銭をごまかして差額を着服するという手口もあります。

これらの問題は、定期的なレジ点検や防犯カメラの設置・自動釣銭機の導入により防止可能です。
いざ不正が発覚した時にもそれらの整備が整っていることで、証拠として提示することもできます。

日頃からスタッフ同士が疑心暗鬼にならない安心できる環境を整えれば、離職率の低下も期待できるでしょう。

※監修者は「【弁護士監修】レジでの空打ちなど、不正を行っているスタッフを見つけた時の正しい対処法」の箇所のみ監修しています。