東芝テックの自動釣銭機VT-330の特徴・価格・操作マニュアルを解説

東芝テックと言えば、国内POSレジシェアNo.1の企業です。その東芝テックは、自動釣銭機も提供しています。POSレジ市場で圧倒的なシェア率を誇る、東芝テックの自動釣銭機「VT-330」が気になるという方は多いでしょう。

そこで今回の記事では、東芝テックの自動釣銭機VT-330の特徴・価格・操作マニュアルを解説していきますので、導入を検討する際の参考にしてください。

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東芝テックの自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330とは？

東芝テックの自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330は、セルフレジの普及など時代の流れに合わせて、従業員だけではなくお客さまも操作しやすいように設計されています。

操作性・利便性に優れているため、お客さまもストレスなく利用することができるでしょう。

また、業界初の電磁ロック機能を搭載しているので、キーレスでの運用が可能です。
以下は、VT-330のメリット・デメリットになります。

本体価格	270,000円～1,188,000円
導入価格例	1,000,000円〜1,500,000円
対象業種	汎用、スーパーなど客数の多い流通小売でも利用可
対象店舗規模	小規模～大規模で利用可
サイズ	スタンダード：480×540×155大容量タイプ：480×540×210
メーカー名	東芝テック株式会社

自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330の特長・メリット

ここでは、自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330の特長・メリットは以下の通りです。

• お客様にとって使いやすい
• 業界初の電磁ロック機能搭載
• コンパクトかつ大容量で環境面にも配慮
• オプションのPOSガイダンスでスムーズに復旧
• LED搭載で迷わず操作

お客様にとって使いやすい

VT-330により、会計スピードが改善され、レジ待ち時間短縮が可能です。硬貨・紙幣を計算・自動で出金してくれるため、貨幣の数え間違いや渡し間違いといったヒューマンエラーの発生を防止できます。そのため、レジ周りでのトラブルを軽減可能です。

また、東芝テックの従来のセルフレジに搭載していた自動釣銭機は、機器に不慣れなお客様は操作に戸惑うことがありました。しかし、VT-330ではATMと同様の上から紙幣を入金する構造を採用しており、入出金口に操作誘導LEDを搭載しているため、お客様に優しい自動釣銭機となっています。

業界初の電磁ロック機能搭載

多くの自動釣銭機は、売上金の回収や詰まりが発生した時に鍵で機器を開錠し、メンテナンスを行わなければなりません。しかし、VT-330は電磁ロック機能を搭載しているため、POS端末のボタン指示によるキーレスでの現金回収や、詰まりが発生した時の対応も可能です。

コンパクトかつ大容量で環境面にも配慮

千円札300枚・回収カセット300枚収納という大容量でありながら、従来機種より高さ88ｍｍ、奥行80ｍｍものコンパクト化を実現しています。

また、VT-330は、消費電力・CO2の排出量が業界最小クラスです。また、待機電力量の削減によって、地球温暖化の防止・資源の有効利用なども行っています。

オプションのPOSガイダンスでスムーズに復旧

自動釣銭機を運用する上では、硬貨詰まりなどによるトラブルは避けられません。エラー発生時は、お客様を待たせないためにもスムーズな復旧が求められます。

VT-330の場合、オプションとなりますがエラー発生時に復旧方法をPOS画面に表示させることが可能です。そのため、迅速にエラーから復旧できます。

LED搭載で迷わず操作

硬貨と紙幣の入出金口には、それぞれLEDが搭載されています。そのため、お客様は操作に迷うことなく精算を行うことが可能です。自動釣銭機が普及してきたとはいえ、メーカーによって若干操作方法は異なるので、LEDが搭載されていることで迷わず精算ができるメリットは大きいでしょう。

自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330のデメリット

続いて、自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330のデメリットは下記の通りです。

• タッチパネルディスプレイがない
• 東芝テック以外のPOSレジとは基本接続できない
• より低価格で導入できる自動釣銭機がある

タッチパネルディスプレイがない

タッチパネルディスプレイとは、グローリー300にあるようなディスプレイのことです。

VT-330のにはタッチディスプレイが搭載されていません。そのため、若干ですが視認性が劣ります。しかし、操作性は考慮されているのでそれほどデメリットは感じないでしょう。

東芝テック以外のPOSレジとは基本接続できない

VT-330を接続できるPOSレジは、主に東芝テック製品が中心です。そのため、スマレジやエアレジなど、人気POSレジとは接続できません。人気POSと自動釣銭機を接続させたい場合は、グローリー300シリーズがおすすめです。

より低価格で導入できる自動釣銭機がある

つりペイ君などは、VT-330よりも低価格で導入可能です。そのため、できる限り予算を抑えたい方は、別の製品を選んだほうがいいかもしれません。しかし、低価格な製品は機能性が不十分な場合があるので、予算と必要な機能・操作性などを考慮して選ぶようにしましょう。

自動釣銭機の各製品の価格一覧は下記の記事をご覧ください。

VITESE（ヴィッテス）VT-330のデメリットが気になる方におすすめの自動釣銭機

ここでは、VITESE（ヴィッテス）VT-330のデメリットが気になる方におすすめの自動釣銭機を紹介します。

人気POSレジとの接続・タッチパネルディスプレイを求めるなら「グローリー」

グローリー300は自動釣銭機のなかでもトップクラスに人気の製品で、履歴参照機能で釣銭機の稼動･操作履歴をすぐに把握可能です。また、 装置監視機能で釣銭機に関する操作を監視してログとして記録し、管理できます。

グローリー300は、以下のような人気POSレジと接続できるため、連携させるPOSレジの選択肢が広いです。

• スマレジ
• Airレジ
• BCPOS
• USENレジ
• POS＋
• Okageレジ
• ポスモコ
• Salon Answer
• POSCO
• CLEAR POS
• FoodFrontia（NEC）

より安く自動釣銭機を導入したいなら「つりペイ君」

つりペイ君は価格が80万円～（※リテール市場価格）と比較的安価なので、低価格で導入できます。一般的な自動釣銭機の相場が120万程度なので、相場より大幅に低価格です。ただし、紙幣を扱えないので、スーパーなど客数の多い流通小売店の利用は難しく、おすすめしません。

▶上記以外のおすすめ自動釣銭機を知りたい方は下記の記事をご覧ください。

自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330の製品仕様

以下の表では、自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330の製品仕様を紹介しています。

機器構成・サイズ

紙幣釣銭機VT-330-S	外形寸法(W×D×H)	220mm×530mm×122mm
	質量	約15kg
硬貨釣銭機VT-330-KL	外形寸法(W×D×H)	260mm×530mm×155mm
	質量	約15.5kg
棒金ドロワVT-50-B3VT-70-B3	外形寸法(W×D×H)	260mm×540mm×55mm
	質量	約7kg
小型ドロワKITVT-330-MD	外形寸法(W×D×H)	220mm×530mm×89mm
	質量	約7kg
コイントレーKITVT-200-CT-S	外形寸法(W×D×H)	220mm×540mm×33mm
	質量	約4kg

製品仕様

サイズ	スタンダード：480×540×155大容量タイプ：480×540×210
処理速度	入金（硬貨) 約6枚/秒（紙幣) 約3枚/秒出金（硬貨) 約1.6秒以内（999円）（紙幣) 約3枚/秒
収納容量※ VT-50-B3/VT-70-B3	紙幣10,000円：100枚5,000円：100枚1,000円：300枚硬貨500円：105枚100円：170枚50円：120枚10円：170枚5円：120枚1円：170枚棒金500円：2本100円：4本/8本　※50円：2本10円：4本/8本　※5円：2本1円：4本/8本　※

導入前に知っておきたい自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330の使い方

ここでは、導入前に知っておきたい自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330の使い方を紹介しますので、参考にしてください。

VITESE（ヴィッテス）VT-330の会計での使い方

VT-330は、基本的に以下の手順で会計を行います。

1. POSレジで商品バーコードをすべて読み込む
2. 請求金額をお客様に提示する
3. 支払う現金をVT-330の硬貨口もしくは紙幣口に投入する
4. 投入した金額が問題なければ精算を行う
5. 出金口に払い出された釣銭を取り出す

VITESE（ヴィッテス）VT-330のレジ締めのやり方

VT-330の基本的なレジ締めのやり方は以下の通りです。

1. 前日のレジ締め時に釣銭機内に残した金額を確認

レジ締めは、１日の売上が最初に発生した時を基準に行います。そのため、前日のレジ締め時に残した金額を確認しなければなりません。また、売上合計にはキャッシュレス決済の売上も含めましょう。

2. 1日の売上金額を算出

POSレジと連携させていれば自動的に1日の売上金額が正確に計算されているため、手間と時間をかけて計算する必要はないです。

3. 機内の現金をディスプレイで確認

次に、機内残高を確認します。本体の「在高」ボタンを操作して機内在高を簡単に確認可能です。

4. 売上金額と機内残高が一致しているかチェック。

1日の売上金額と機内残高が合っているか確認します。自動釣銭機の場合は、釣銭ミスはほぼ起きません。そのため、基本的に一致します。

VITESE（ヴィッテス）VT-330の両替方法

VT-330の基本的な両替方法は以下の通りです。

1. 「機能」ボタンを操作して「両替」を選択する
2. 両替したい紙幣または硬貨を本体の投入口に投入する
3. 両替金種を選択して「実行」を押す

VITESE（ヴィッテス）VT-330の釣銭補充方法

VT-330釣銭補充方法は以下の通りです。

1. 本体の「機能」ボタンを操作して「補充」を選択
2. 投入口から補充する現金を入れる
3. 「実行」ボタン押す

VITESE（ヴィッテス）VT-330の現金回収方法

VT-330の現金回収方法は以下の通りです。

1. 本体の「機能」ボタンを操作して「個別回収」もしくは「一括回収」を選択
2. 「実行」ボタンを押す
3. すべて回収できたら完了

VITESE（ヴィッテス）VT-330のメンテナンス方法

VT-330のメンテナンスは、基本的にエアブラシや乾いた布を使用して行います。センサー部分を中心に丁寧に埃や塵を取り除きましょう。

頻度は１か月に1回を目安に行ってください。

自動釣銭機VITESE（ヴィッテス）VT-330のトラブル・エラー対処マニュアル

ここでは、VT-330のトラブル・エラー対処マニュアルを紹介します。

なお、VT-330ではオプションを追加すれば、エラーになった際、POS画面に復旧方法が表示されるようにできるので、こちらのオプションの追加がおすすめです。

トラブル対処マニュアル①VITESE（ヴィッテス）VT-330で過不足・違算が起きる

VT-330は自動的に正確に計算されるので基本的に過不足や違算は起きません。ただし、釣銭優先運用の場合や紙幣・硬貨の詰まりなどによって過不足が発生することがあります。

釣銭優先運用の場合は、預り金をお客様から受け取った後、レジスタッフが金額をPOSレジに入力し、 お客様に自動釣銭機から排出された釣銭を渡して、会計完了後に預り金を自動釣銭機に投入する流れです。この場合、素早く会計を行うことはできますが、預り金を入力する時に入力ミスが起きる可能性があります。

そのため、正確性を重視するのであれば入金優先運用がいいでしょう。入金優先運用はお客様が支払う金額をそのまま自動釣銭機へ投入し、自動的に払い出される釣銭をお客様に渡すので、預り金の入力ミスが発生しません。

また、紙幣や硬貨詰まりが原因で過不足が生じた場合は、無理に詰まった現金を取り出そうとするのではなく、取扱説明書に従って対処するようにしましょう。

トラブル対処マニュアル②VITESE（ヴィッテス）VT-330にお札・硬貨が詰まる

一度に大量の紙幣・硬貨を投入した場合や、折れた紙幣を投入した際は、自動釣銭機が詰まってしまうことがあります。その場合は、慌てずに硬貨部・紙幣部を開いて、紙幣や硬貨を取り除くようにしましょう。

トラブル対処マニュアル③VITESE（ヴィッテス）VT-330ににゴミや異物を混入させてしまう

ゴミや異物を混入させてしまった場合は、慌てずに硬貨部・紙幣部を開いてエアブラシで取り除きましょう。また、たとえばお客様が誤って外国紙幣を投入してしまった場合は、取扱説明書の指示に従って取り出すようにします。無理に取り出そうとすると故障の原因になるので注意してください。

トラブル対処マニュアル④VITESE（ヴィッテス）VT-330にお札が入らない

お札が入らない時は、投入しようとしているお札が汚損金・折れた紙幣・リジェクト紙幣（認識不可）の可能性があります。無理に投入すると詰まってしまうため、慌てず適切に対処しましょう。

お客様が汚損金を使用して投入できない場合は、別の紙幣を用意してもらうようにお願いするか、キャッシュレス決済で対応しなければなりません。また、人の皮脂が付着して入らなくなっている可能性もあるため、乾いた布で紙幣を拭くことで投入できるようになることもあります。

トラブル対処マニュアル⑤VITESE（ヴィッテス）VT-330とPOSレジの接続にエラーがある

VT-330とPOSレジの接続エラーが起きた時、多くの場合、原因はネットワークのエラーです。

この場合は、以下の手順でPOSレジと自動釣銭機を再起動させてみましょう。

1. POSレジを再起動
2. 一度レジ端末の電源を切ってもう一度電源をつける
3. 一度自動釣銭機の電源切ってもう一度電源をつける

上記の手順を実行しても接続エラーが改善しない場合は、ケーブル類に原因があるかもしれないので、以下の2点を試してみます。

1. 自動釣銭機の後ろ側に接続されているケーブルを一度外してもう一度挿し直す
2. 変換機のLANケーブルと電源ケーブルを一度外してもう一度挿し直す

メーカー「東芝テック株式会社」の基本情報

以下は、東芝テック株式会社の基本情報です。なお、東芝テックはPOSレジシェア国内1位、全世界3位の企業になっています。

会社名	東芝テック株式会社
本社所在地	〒141-8562　東京都品川区大崎1-11-1（ゲートシティ大崎ウエストタワー）
従業員数	3,377人＜連結：18,539人＞
資本金	399億円
創業	1950年（昭和25年）2月21日

まとめ

ここまで解説したように、VT-330は自動釣銭機としてお客様に優しい、非常に優れた操作性・機能性が備わっています。そのため、店舗の業務効率向上やお客様のレジ待ち時間短縮にもつなげることが可能です。

接続できるPOSレジは東芝テック製がメインですが、逆に同じメーカーの製品だからこそ、より使いやすく、運用しやすいでしょう。

VT-330の導入を検討している方は、ぜひ今回の記事の内容を参考にしてみてください。

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