「レジを使って、できるだけ簡単に免税処理がしたい」
「免税対応のレジを導入したいが、どの製品を選べば良いかわからない」
インバウンド需要が拡大する中で、レジでの免税処理に上記のようなニーズをお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、「免税対応のPOSレジ」を用いた免税処理の流れや、POSレジの選び方を解説していきます。
あわせて、POSレジ50製品を比較して厳選したおすすめの免税対応POSレジ7選もご紹介しますので、
製品選びの参考にしてみてください。
この記事を読むことで、免税対応POSレジのことがわかり、ニーズに合う製品を導入できるでしょう。
免税処理に対応したPOSレジとは?
ここでは、免税処理に対応したPOSレジの概要を解説していきます。
そもそもPOSレジとは?
POSレジとは「いつ」「どこで」「だれに」「どれくらい」売上が出たのかをリアルタイムに記録し集計する、「POSシステム」が搭載されたレジのことです。レジでの販売と連動して、売上や在庫状況を収集・管理することができます。
POSレジでは業務の効率化ができたり、マーケティング戦略に必要な分析情報が得られたりと、さまざまなメリットがあります。
免税処理とは何か?
免税処理とは、外国人旅行者などの非居住者に対し、一定の条件のもと、商品を消費税を免除して販売する手順のことをさします。
そして、この免税処理を行う許可を得ている店舗が免税店です。
免税販売の対象者は非居住者になるため、日本に居住している日本人は対象にはなりません。
免税処理対応とは?
POSレジのなかには、免税処理にスムーズに対応するための機能が搭載されている製品もあり、スピーディーで正確な免税販売が可能です。
具体的な機能としては、一般物品と消耗品それぞれの免税額の計算や、パスポート情報の自動読み込み、などがあげられます。
免税システムと連携し、国税庁へ購買データを自動送信する機能もあるため、店舗スタッフの免税処理にかかわる業務負担は大幅に軽減されるでしょう。
免税処理対応のPOSレジ導入することで大幅に業務効率アップ
免税処理対応のPOSレジを導入することで下図の通り、大幅に対応時間を短縮することが可能です。
時間にして、お客様1人当たり15~20分程度短縮することができます。
POSレジでの免税処理操作のやり方・流れ
POSレジでの免税処理の流れは以下のようになっています。
購入者本人がパスポートを提示し、免税店では顔写真・氏名・国籍・生年月日・在留資格・入境年月日・パスポート番号を確認します。
免税店では購入の際に以下のことを説明する必要があります。
- 免税購入した商品は必ず日本から持ち出す
- 日本から出国する際には、税関でパスポートを提示する
- 日本から出国する際に免税購入した商品を所持していない場合には、免除された消費税等相当額が徴収される
POSレジ上で商品が免税対象となるか確認し、免税価格で会計金額を計算し、売上処理を行います。
税抜の販売金額を受け取り、商品を渡します。
※消耗品は特殊梱包が必要となるため注意が必要です。
免税対応POSレジのパスポート情報の入力もしくはスキャン機能でパスポートを読み込みます。
その後、レシートを出力します。
免税店が決済時にPOSレジ上で自動作成される購買データを、免税システムを通じて国税庁へ送信します
購入者本人のパスポートを税関で提示し、免税購入した商品の確認を受けます
外国人旅行者は免税購入した商品を携帯して出国します
免税処理のできるPOSレジを使うメリット
ここでは、免税処理ができるPOSレジを使うメリットを解説します。
メリットは以下の6つです。
- 免税電子化に対応できる
- インバウンド需要を最大限に取り込める
- 多言語に対応できる
- パスポートの読み取りがスキャナーで簡単
- 国税庁への購買データ送信が自動化する
- 購買データがクラウド上に保存されるので安心
免税電子化に対応できる
メリットのひとつとして、免税電子化に対応できることが挙げられます。
免税販売の電子化制度は2021年10月から始まりました。
免税販売の電子化前と電子化後では、処理方法が以下のように異なります。
■電子化前の免税手続き
- 日本国内で買い物をした外国人旅行者が、免税店にパスポートを提示
- 「購入者誓約書」とパスポートのコピーを免税店に提出
- 書類を受け取った免税店は「購入記録票」を作成し、パスポートに貼り付け・割印して返却
- 外国人旅行者が税関で「購入記録票」を提出
- 出国
■電子化後の免税手続き
- 日本国内で買い物をした外国人旅行者が、免税店にパスポートを提示
- 免税店が免税購入時の必要事項を説明する
- 免税店が購入記録情報をシステムを用いて国税庁へ送信
- 外国人旅行者が税関でパスポートを提示
- 出国
大きな変更点は、購入者誓約書や購入記録票の作成が不要になった点と、システムを通じて国税庁に購買データを送信する点です。
免税対応のPOSレジを導入すれば、自動的に免税販売の電子化に対応でき、免税処理業務の負担は大きく軽減するでしょう。
出典:観光庁「免税販売手続の電子化に向けて」
インバウンド需要を最大限に取り込める
免税対応をすることで、インバウンド需要を最大限取り込めることもメリットのひとつです。
近年では、コロナによる行動制限が解除され、海外から日本に訪れる旅行客は大幅に増加しています。
観光地や大型ショッピングモールに出店している店舗では特に、外国人旅行者の対応をする機会も増えてきているでしょう。
外国人旅行者は、免税に対応している店舗を選んで利用する場合も多いため、免税対応をすることでインバウンド需要を最大限取り込めます。
外国人旅行者は消費額が大きいため、売り上げの大幅アップが期待できるでしょう。
多言語に対応できる
免税対応POSレジを導入することで、多言語に対応できることもメリットのひとつです。
免税対応 POSレジは、英語以外にもさまざまな言語にも対応しており、中には店舗のニーズに合わせて対応言語を拡大できる製品もあります。
中国、韓国をはじめとするアジア諸国からの観光客が増えてきている昨今、多言語への対応は必須といえるでしょう。
多言語対応は従来型のレジスターではできないため、POSレジを導入する大きなメリットといえます。
パスポートの読み取りがスキャナーで簡単!
免税対応POSレジを利用することで、パスポート情報を簡単に読み取ることも可能です。
免税電子化後は、パスポートのコピー提出が不要となり、パスポート情報を電子データで送信するシステムに変更されました。
免税対応POSレジのスキャナーを使えば、パスポート情報の手入力が不要なため、顧客を待たせることがありません。
レジ業務の効率化と、顧客満足度向上が期待できるでしょう。
国税庁への購買データ送信が自動化する
国税庁への購買データ送信を自動化できることもメリットのひとつです。
免税対応POSレジでは、会計時に自動で購買データが作成され、免税システムを通じて国税庁に送信されます。
別途購買データを作成し、送信する手間がないため、免税処理業務は大幅に効率化されるでしょう。
購買データがクラウド上に保存されるので安心!
免税対応POSレジでは、購買データがクラウド上に保存されるため、保管の手間や保管場所が不要であることも大きなメリットです。
免税電子化前は、外国人旅行者のパスポート情報を基に「購入者誓約書」を作成し、免税店で7年間の保存が義務付けられていました。
しかし、免税電子化後は、POSレジで読み取った購買データをクラウド上に保有しておくだけで良いため、保管の手間や保管場所の確保は不要です。
データの作成から送信、保管までを一元管理できるため、免税対応POSレジの導入は業務を大幅に効率化してくれるでしょう。
免税対応POSレジの選び方
ここでは、免税対応POSレジを選ぶ際に、チェックすべきポイントをご紹介します。
選び方のポイントは以下の5つです。
- 免税処理の簡易性と操作性
- データ管理機能
- 多言語対応機能
- 価格
- サポート内容
免税処理が簡単にできるか?操作性は?
選び方のポイントとして、免税処理が簡単にできるかとシンプルで操作性が良いかどうかは重要なポイントです。
POSレジの中には、自動免税適用システムで、最低購入金額や品目などの条件も含めて、清算金額を自動計算してくれる製品もあります。
また、パスポート情報を一度に読み取ることができる機能や、会計時に購買データを作成し、国税庁へ自動送信する機能などもあると便利です。
このように、免税処理を簡単にできる機能をそなえつつ、直感的に操作できるようなシンプルで使いやすい製品を選ぶと良いでしょう。
データ管理機能をチェック
POSデータや顧客情報を管理できるかどうかもチェックしておきましょう。
POSレジ導入のメリットは免税手続きだけでなく、レジ業務の効率化やデータの管理・分析、複数店舗管理など、数多くあります。
なかでも、売上データや顧客情報を管理できることは免税店にとって重要です。
「いつ」「どこで」「なにが」「誰に(国籍)」売れたかを分析・管理できるPOSレジならば、外国人旅行者の購買傾向が把握でき、効果的なマーケティングが可能です。
POSレジの分析データを活かした経営戦略を立てることで、さらなる売上アップが期待できるでしょう。
多言語対応できるか?対応言語の種類は?
POSレジが多言語に対応しているか、また自店舗で必要な言語に対応しているかも確認しておきましょう。
免税のシステムは複雑なため、スタッフが外国語で顧客に説明することは簡単ではありません。そのため、POSレジが多言語に対応していることは必須条件といえます。
また、選ぶ際には自店舗をよく訪れる顧客の言語に対応しているかが重要です。
中国語・韓国語・ベトナム語など、自店舗に必要な言語を確認し、製品を選びましょう。
価格を比較してみる
POSレジの価格は製品によって大きく異なるため、気になる製品があれば見積りをとって価格を比較してみましょう。
POSレジの価格相場は、導入時の値段が1台あたり20万円〜40万円前後(必要な周辺機器の購入費を含む)、導入後の月額料金が8,000円〜12,000円とされています。
POSレジ導入費用の具体的な内訳は以下の通りです。
- 導入価格(周辺機器代+初期費用+設置・初期設定費用)
- 月額料金
- 保守費用
POSレジはターミナル型か、パソコン型か、タブレット型が、またどのような機能があるかで導入費用や月額費用が大きく異なります。
自店舗のニーズにあわせて、コストと機能のバランスが取れたPOSレジを選ぶようにしてください。
また、コストを抑えたい場合は補助金の活用もおすすめです。POSレジ導入で使える補助金は下記の記事で紹介しています。気になる方はチェックしてみてください。
導入負担の少なさやサポート対応はどうか?
POSレジのサポート体制はメーカーによって異なるため、しっかりとチェックしておきましょう。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
- 導入前サポートのサポート内容と追加費用の有無
導入前のサポート内容は、POSレジの設置や初期設定、商品登録サポートなどがあります。どのような導入前サポートを行なっているか、また、その際に追加費用が必要かどうかを確認しておくと良いでしょう。
- 導入ののサポート体制と対応時間
導入後の保守・サポート内容も、メール・チャットのみの対応から現地かけつけ対応まで、メーカーにより大きく異なります。
自店舗でどの程度のサポートが必要なのかを検討し、トラブル時でも安心できるメーカーを選びましょう。
おすすめの免税対応POSレジ7選
ここでは、おすすめの免税対応POSレジ7選をご紹介します。
各製品の価格や特徴、免税対応の仕様などの情報もまとめていますので、製品選びの参考にしてください。
- スマレジ
- ポスタス
- BCPOS(ビジコム)
- Airレジ(エアレジ)
- RegiGrowシリーズ
- タロスの免税POSレジ
- JRS-BPOS-TAX(免税電子化対応POSレジシステム)
スマレジ
導入価格例 | 112,780円~ | ハードウェア | タブレット |
月額料金 | 0円~15,400円 | 対象規模 | 個人店~多店舗チェーン |
■スマレジのおすすめポイント
- 月額料金0円~、低価格で使える高機能レジ
- あらゆるキャッシュレス決済に対応
- かんたん免税適用機能で、免税処理を自動化
スマレジは、アクティブ店舗数38,000店舗以上で導入されている、0円から始められる高機能POSレジシステムです。
特徴としては、スマレジアプリマーケットで、必要な機能を自由に追加できる点があげられます。
また、あらゆるキャッシュレス決済に対応しており、外国人旅行者の販売機会を逃さない点は大きな魅力です。
免税販売においては、かんたん免税適用やパスポートの自動読み取り、国税庁への購買データ送信などの機能も搭載され、免税処理業務の効率化が図れます。
POS+(ポスタス)
導入価格例 | 要問合せ | ハードウェア | タブレット |
月額料金 | 6,000円~14,000円 | 対象規模 | 小規模~多店舗チェーン |
■POS+(ポスタス)のおすすめポイント
- 多機能&柔軟オプションで全部できるPOSレジ
- 全国かけつけOK!手厚いサポート体制
- グローバルタックスフリー社提供の免税アプリと連携
ポスタスは、柔軟なオプションがあり、必要な時に必要な機能を低コストで追加できる、多機能なPOSレジです。
最大の特徴としては、手厚いサポート体制があげられます。
導入時には、専門スタッフが設置〜初期設定までをすべて行い、導入後も全国かけつけサポートがあるため、トラブル発生時にも安心です。
免税販売においては、グローバルタックスフリー社の提供する免税アプリと連携することで、免税販売の電子化に対応しています。
BCPOS(ビジコム)
導入価格例 | 198,000円~ | ハードウェア | タブレット、据え置き、パソコン型 |
月額料金 | 5,000円〜 | 対象規模 | 小規模〜多店舗チェーン |
■BCPOS(ビジコム)のおすすめポイント
- 店舗にあわせて選べるハードウェア
- eあっと免税と連携
- Visit Japan Webサービス対応
ビジコムのBCPOSは、小売専門店をはじめ、サービス業や飲食店など、さまざまな業種で2万台以上の導入実績があるPOSレジソフトです。
免税販売機能は標準搭載されており、一般物品と消耗品の免税対象額を自動計算し、パスポート情報と紐づけた売上管理ができます。
また、月額980円でeあっと免税と連携し、購買データの国税庁への送信も可能です。
日本入国手続オンラインサービス「Visit Japan Web」にも対応しているなど、免税販売に必要な機能が揃っている点が最大の魅力です。
Airレジ(エアレジ)
導入価格例 | 83,620円~ | ハードウェア | タブレット |
月額料金 | 0円~ | 対象規模 | 小規模店、個人店 |
■Airレジのおすすめポイント
- 月額料金0円〜、低価格で基本のレジ機能が使える
- リクルートが提供する外部サービスとの連携可能
- 免税販売電子化対応には、他社の免税システムの利用が必要
Airレジは株式会社リクルートが提供する、個人店や小規模店におすすめの低価格POSレジアプリです。
月額利用料金無料で基本的なPOSレジ機能が使え、導入費用も10万円前後と低価格に抑えられています。最大の魅力は、リクルートが提供する多彩な外部サービスと連携できることです。
ただし、免税販売は、免税電子化に対応した他社の免税システムを利用して販売をする形となります。
他社の免税システムとの連携はできないため、その点には注意が必要です。
RegiGrowシリーズ
導入価格例 | 要問合せ | ハードウェア | タブレット・据え置き・パソコン |
月額料金 | 要問合せ | 対象規模 | 小規模〜他店舗チェーン |
■RegiGrowのおすすめポイント
- 据え置き、タブレットなど選べるハードウェア
- ワンタッチで免税販売画面へ切り替え
- 免税販売の可否から免税額の計算、データ送信までを自動化
RegiGrowは柔軟なカスタマイズが可能で、どの業種にもマッチするPOSレジシステムです。
売上管理・分析、顧客管理、在庫管理、自動釣銭機連携、キャッシュレス決済対応など、小売店に必要なPOSレジ機能を凝縮して搭載しています。
免税販売においては、パスポート読み取りから、免税販売可否の判定、免税額の計算、購買データの送信までが自動化しており、スピーディーな会計が可能です。
ワンタッチで免税販売画面へ切り替わるなど、誰でも簡単に免税販売ができるシステムが最大の魅力でしょう。
タロスの免税POSレジ
導入価格例 | 要問合せ | ハードウェア | パソコン |
月額料金 | 要問合せ | 対象規模 | 小規模〜多店舗チェーン |
■タロスの免税POSレジのおすすめポイント
- リユース業で圧倒的なシェア
- 買取査定機能で適正価格での取引が可能
- 日・英・中・韓の4ヶ国語に標準対応
タロスのPOSレジは、リユース業に特におすすめできるPOSレジです。
リユース業に必要な、すばやく正確な買取査定機能、複数店舗にわたる在庫管理、EC出品管理機能などが搭載されています。
免税販売における特徴は、パスポートスキャンによる免税処理の時短化や、免税対象可否の自動判定、多言語対応レシートなどがあげられます。
なかでも、多言語対応は、日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に標準対応しており、必要に応じて他言語への拡張対応も可能です。
JRS-BPOS-TAX(免税電子化対応POSレジシステム)
導入価格例 | 要問合せ | ハードウェア | パソコン、タブレット(※プリンタ一体型) |
月額料金 | 要問合せ | 対象規模 | 個人店、小規模店 |
■JRS-BPOS-TAXのおすすめポイント
- 現場のニーズに合わせてカスタマイズできるPOSレジ
- 年中無休、24時間体制の保守サービス
- J&J TaxFree社のシステムと連携
JRS-BPOS-TAX(免税電子化対応POSレジシステム)は、現場のニーズに合わせてカスタマイズできるPOSレジシステムです。
免税販売においては、パスポート自動読み取り、免税額の計算、免税システム連携で国税庁への購買データを自動送信、などが可能です。
最大の特徴としては、年中無休・24時間体制の保守サービスが挙げられます。
メーカーや機種を問わず、システムの運用サポートからハードウェアの点検・修理まで、スピーディーな保守サービスが受けられ、トラブル時でも安心です。
POSレジの免税対応機能の使い方イメージ|Airレジの例
ここでは、POSレジの免税対応機能の使い方を、Airレジを例に挙げてご紹介します。
課税商品として商品を登録するところから差額を返金するまでの流れを、順に説明していきますので、ぜひご確認ください。
「商品設定」画面で、通常の課税商品と同様に商品を登録します。
免税商品の登録方法は、免税システムサービス会社により異なるため、詳細はそれぞれのサービス会社にご確認ください。ちなみに、エアレジが連携できる免税システムサービスは下記の通りです。
- J-TaxFreeシステム
- スマートデタックス
免税販売の対象となる会計が発生した場合も、通常の課税商品と同様に会計処理を行います。
免税販売の対象となる会計を行ったら、免税システム側でも免税商品の販売処理を行います。
販売処理の方法も、商品登録と同じく免税システム サービス会社により異なるため、詳細はそれぞれのサービス会社にご確認ください。
会計した課税販売額から、免税システム側で計算された免税販売額を差し引いた差額(免税額分)を顧客に返金します。
差額分を返金する際は、「入出金」機能を利用して出金すると、出金履歴の確認や、入出金レシートの印刷ができるため、ぜひご活用ください。
そもそも小売店が免税店になるには?
小売店が免税店になるためには、納税地を所轄する税務署長の許可を取る必要があります。
具体的には、店舗ごとに納税地を所轄する税務署へ「輸出物品販売場許可申請書(一般型用)」を書面、もしくはe-taxで提出し、申請を行わなければなりません。
出典:国税庁「一般型輸出物品販売場許可申請手続」
また、免税販売の際は包装にもルールがあるため確認しておきましょう。
免税販売の対象となるもののうち、消耗品については、国土交通大臣および経済産業大臣が指定する方法による包装が必要です。
袋による包装の場合、箱による包装の場合それぞれの包装ルールは以下のように定められています。
■袋による包装
- プラスチック製であり、出国までに破損しない十分な強度の袋を使用すること
※農産物の鮮度維持のために必要な大きさの穴を開けることは可 - 無色透明またはほとんど無色透明であり、内容物の品名や個数が確認できること
※確認できない場合は、内容物の品名および品名ごとの数量を記載、または記載した書面を添付すること - 開封した場合に開封したことがわかるシールで封印すること
- 出国まで開封しないことなどを日本語・外国語で注意喚起すること
■箱による包装
- 段ボール製、発泡スチロール製などであり、出国までに破損しない十分な強度を有すること
※農産物の鮮度維持のために必要な大きさの穴を開けることは可 - 内容物の品名および品名ごとの数量を記載すること
- 開封した場合に開封したことがわかるシールで封印すること
- 出国まで開封しないことなどを日本語・外国語で注意喚起すること
出典:国土交通省観光庁「別紙1.包装の方法に関する詳細」
POSレジでの免税処理における課題
ここでは、免税処理を行う際の課題について、店舗側・顧客側それぞれの視点から解説していきます。
【店舗】免税計算が煩雑になる
免税販売の場合、一般物品と消耗品とで免税となる金額の上限・下限が定められています。
そのため、購入品を一般物品と消耗品とに分けて免税額を計算する必要があり、免税処理は煩雑になってしまいます。
免税対応POSレジを導入すれば、システムを用いた自動計算が可能となり、煩雑な免税計算は大幅に楽になるでしょう。
【顧客】待ち時間が増える可能性
免税販売の場合、パスポート情報の確認、国税庁へ送信する購買データの作成、必要事項の説明など、通常の会計よりも手順が多くなります。
そのため、免税販売のレジは混雑し、顧客の待ち時間は増えてしまうでしょう。
免税対応POSレジでは、パスポートの自動読み取りや、国税庁への購買データ自動送信など、これらを効率化する機能が搭載されています。
通常のレジで免税販売を行うよりもスピーディな会計が可能となり、顧客満足度は向上するでしょう。
まとめ
この記事では、免税処理の流れやPOSレジを利用して免税処理をするメリット、免税対応POSレジの選び方などを解説しました。
あわせて、おすすめの免税対応POSレジ7選をご紹介しています。
インバウンド需要が急拡大する昨今、免税対応は売上アップのためには欠かせません。
免税対応POSレジの導入で、効率的な免税販売を行いましょう。